• 1月 5, 2024
  • 1月 27, 2024

子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)について

外来では
「HPVワクチンの接種券が届いているのですが受けたほうがいいですか?」
「副反応が心配です。副反応ってどんなのがありますか?」
などの質問を受けることがあります。
今回はそんな疑問にお答えしていきたいと思います。
HPV(ヒトパピローマウイルス)は子宮頸がんの原因となるウィルスです。
外界には約200種類以上の型があると言われており、そのうちがんになってしまう可能性
のあるHPVは約13~15種類と言われています。
HPVは性行為によって感染します。一生の中で約80%以上の方がHPVに感染し、約90%の
方が自己免疫力で排除すると言われています。しかし排除できなかった方はHPV持続感染
となり、そのごく一部の方が子宮頸がんを発症してしまいます。
HPVワクチンはそのHPVの感染を予防できるワクチンなのです。

「副作用は?安全性は?」
WHOの安全性に関する専門委員会が、最新データを解析し安全であるとの見解を発表して
います。接種した人と接種してない人と比べて重篤な症状が出現した頻度は変わらなかっ
たとのことです。
しかし、そうは言ってもHPVワクチンは筋肉注射であるため、注射部位の一時的な痛みは
9割以上、一過性の発赤や腫れなど局所症状は約8割の方に生じます。また、若年女性では
注射時の痛みや不安のために失神(迷走神経反射)を起こすことがあるため、接種直後は
30分程度安静にして異常がないことを確認することも重要です。
副反応は一時的なものが多く、時間の経過とともに改善します。

HPVワクチンは「がんを予防できるワクチン」です。
当院でも積極的にHPVワクチンをお勧めしています。ぜひこの機会に接種をご検討くださ
いね。

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