- 6月 28, 2026
更年期のつらい症状、どう治療する?(漢方編)
更年期には、
「急に汗が出る、顔がほてる」
「イライラしたり、気分が落ち込んだりする」
「疲れやすく、何となくだるい」
「めまいや頭痛、肩こりがある」
「手足は冷えるのに、顔は熱く感じる」
「眠りが浅い」
など、さまざまな症状が現れます。
症状が一つだけではなく、いくつもの不調が重なっている方も少なくありません。
このような更年期のさまざまな症状に対して、漢方薬を使用することがあります。
漢方薬は症状や体質に合わせて選びます
漢方薬は、「更年期だから全員に同じ薬を使う」というものではありません。
同じようにホットフラッシュがある方でも、
・冷えが強い
・のぼせやすい
・むくみやすい
・体力が低下している
・イライラや不安が強い
・頭痛や肩こりがある
など、症状や身体の状態は人によって異なります。
そのため、どの症状が特につらいのか、冷えやのぼせはあるか、月経の状態、体力や胃腸の調子などを確認しながら、その方に合った漢方薬を選びます。
更年期によく使われる漢方薬
更年期症状に使われる代表的な漢方薬には、次のようなものがあります。
●加味逍遙散(かみしょうようさん)
イライラ、不安感、気分の落ち込み、不眠などの精神的な症状に加え、ほてりや発汗、肩こりなど、さまざまな症状がある方に使われます。
症状が日によって変わる方や、心身ともに不調を感じる方に処方されることの多い漢方薬です。
●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
冷えや貧血傾向があり、疲れやすい、めまい、立ちくらみ、むくみなどが気になる方に使われます。
比較的体力がなく、冷えやすい方に処方されることの多い漢方薬です。
●桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
顔はほてるのに足は冷える、頭痛や肩こりがある、月経痛や月経不順があるなど、血流の滞りが考えられる方に使われます。
比較的体力があり、のぼせや下腹部の張りなどがある方に処方されることの多い漢方薬です。
このほかにも、疲れやだるさが強い場合、めまいや不眠が中心の場合など、症状に応じてさまざまな漢方薬を使い分けます。
漢方薬はすぐに効くのでしょうか?
漢方薬は、「効果が現れるまで何か月もかかる」と思われることがありますが、症状や薬との相性によっては、比較的早く変化を感じる方もいます。
一方で、しばらく続けても改善がみられない場合には、漢方薬の種類を変更したり、ほかの治療を検討したりすることがあります。
まずは一定期間服用し、症状がどのように変化したかを確認することが大切です。
漢方薬にも副作用があります
漢方薬は自然由来の薬ですが、「身体にやさしく、副作用がない」というわけではありません。
むくみ、血圧の上昇、筋力の低下、胃の不快感、発疹、肝機能障害などが起こることがあります。
複数の医療機関から漢方薬を処方されていたり、市販の漢方薬やサプリメントを一緒に使用していたりすると、同じ生薬を重複してとってしまうこともあります。
現在服用している薬やサプリメントがある場合には、診察の際に必ずお伝えください。
服用後に体調の変化があった場合には、自己判断で続けず、医師や薬剤師に相談しましょう。
漢方薬だけで我慢する必要はありません
漢方薬は、更年期のさまざまな症状に対応できる治療の一つです。
一方で、ホットフラッシュや発汗が強い場合、日常生活に大きな支障がある場合などには、ホルモン補充療法など、ほかの治療が適していることもあります。
漢方薬とほかの治療を組み合わせる場合もあります。
更年期の治療は、どれか一つに決めなければならないものではありません。
症状の内容や程度、持病、生活への影響などを考えながら、自分に合った治療方法を一緒に探していきましょう。
次は、プラセンタ療法についてご紹介します。
