月経不順
頻繁に月経が来る、月経周期が長い、月経がこないなど月経周期がまちまちになる症状のことです。
月経の周期は個人差がありますが、25~38日の周期であれば心配はありません。しかし、1か月に2回月経が来る、2か月以上来ないなど、頻繁に月経周期が乱れるようであれば一度ご相談ください。
注意が必要な月経不順と種類
1か月に2回月経が来る、2か月以上来ないといったときは、「放置していても大丈夫なケース」、「経過観察で対応するケース」、「何らかの病気が潜んでおり、その治療が必要なケース」を見極めなければなりません。
頻繁に月経周期が乱れる方は、早めにご相談当クリニックをご受診ください。
稀発月経
稀発月経は、月経周期がおおむね40日以上となっている状態です。
よくあるのは、「月経が始まった日から排卵するまでの期間は長いのですが、排卵後から月経までの期間はとくに異常がない」というタイプです。
頻発月経
頻発月経は、月経周期が通常より短く、24日以内となっている状態です。
なお、月経による出血のように思われても、実は排卵が起こっていないための無排卵性出血のケースも少なからずあります。
とくに出血と出血の間隔が2週間くらいしかないときは、きちんと排卵が起こっていないと考えられます。
無月経
無月経とは、90日以上も月経が来ない場合をいいます。
上述のように月経不順や過多月経の場合も注意が必要ですが、無月経の場合は、より慎重な対応が必要となります。
なお、皆さま方もご承知のとおり、妊娠したときも月経が止まりますので、この可能性も考えて安心・安全な検査などを行います。
月経不順の原因となる疾患
月経量が多い(過多月経)
月経が多い状態のことを「過多月経」と呼んでいます。
昼間も夜用ナプキンを使用している場合、夜用ナプキンが2時間でいっぱいになる場合、月経直後の採血で貧血を認める場合を月経量が多いと考えます。
月経過多の原因
子宮の病気やホルモン異常などが考えられます。
過多月経の原因となる疾患
月経過多の検査
子宮頸がん検査、子宮体がん検査
超音波検査
子宮卵巣に異常がないか検査します。
血液検査
貧血検査、ホルモン検査など
MRI検査
必要に応じて行います。近隣の検査施設をご案内させていただきます。
月経過多の治療
それぞれの疾患に応じて治療を行います。
何も原因が見つからない場合もあります。その場合はホルモン剤や漢方などの内服治療がメインとなります。
月経がこない
90日以上月経が来ない場合を「無月経」と呼んでおり、慎重な対応が必要となります。
もちろん、妊娠の可能性もありますので、まずは産婦人科をご受診ください。
月経痛
月経痛がひどく痛み止めが効かない。月経の時以外も痛みがある。仕事や学校を休まなければいけないほどの痛みが毎回ある。そういった方は子宮内膜症の可能性が考えられます。また、原因が何もない場合にも、漢方や低用量ピル(保険)などの治療でかなり症状が改善します。